2014年8月15日星期五

乗っ取られたメドベージェフ首相のツイッターが世界中を席巻 「プーチン、あなたは間違っている」

ロシアのメドベージェフ首相の公式ツイッター(@MedvedevRussia)が14日に何者かに乗っ取られた。「辞任したい。政府の活動が恥ずかしいからだ。申し訳ない」の“衝撃発言”で始めたハッカーは40分にわたり首相になりすまし、プーチン政権批判を繰り広げた。ウクライナ危機やマレーシア機撃墜事件をめぐり欧米との対立が深まる中でウィットに富む皮肉たっぷりのそのメッセージから、昨今のロシアの政治経済事情に詳しいリベラル派の知識層が犯人像として浮かび上がってくる。偽ツイートの内容は、自由な言論が封殺されたソ連時代に流行った反体制批判のアネクドートをも彷彿させる。 新たなインターネット規制を批判  メドベージェフ首相のロシア語版アカウントのフォロワーは250万人にものぼり、ロシアでは最大規模のフォロワーを誇る。14日午前10時20分、突然の辞任告白の後、ツイートはこう続く。  「いずれにせよ、僕はフリーランスのフォトグラファーになるんだ」  このメッセージは、首相の趣味がカメラで、自ら撮影した写真をたびたびツイッター上で公開していたことにひっかけている。モスクワで作品の個展を開いたこともあるし、北方領土を訪れた際は、島の写真を撮影し、日本側のひんしゅくを買った。  そして次のツイート。  「われわれのイニシアチブにかかわらず、ネット上のフーリガンたちはパスポートによるネットアクセス認証をまったく気にしていないようだ」  首相は最近、新たなインターネット規制を打ち出したばかり。モスクワでは街中でWiFi網が広がっていてとても便利なのだが、首相はこのWiFiを利用する際に、ユーザー個人のパスポート番号による認証を要求したのである。当然、当局の監視下に入ることを意味するが、ハッカーのメッセージからは、堂々と抜け道を見つけてみせると宣戦布告をしているようにもうかがえる。 ハッシュタグも利用してクリミア問題に言及  メドベージェフ首相は、大統領職の連続3選禁止を定めた憲法規定に基づき、2008年から12年まで大統領を務めたことがある。当時は影の指導者であるプーチン氏が首相を務めたわけだが、2000年からのプーチン時代はメドベージェフ氏とのたすき掛けで維持されてきた。ハッカーはその二人三脚を揶揄して、シニカルにこうつぶやく  「以前から言いたかったんだ。ボーバ! あなたは間違っている」  ボーバは、きわめて親しい人しか呼ばないプーチン大統領の愛称である。  「僕はね、ナバールヌイ(@navalny)のツイッターを読むのが気に入っているんだ」  弁護士の資格を持つナバールヌイ氏はロシアの著名ブロガーで、これまでもプーチン批判の急先鋒としてネット上で自由な言論を貫き通してきた。2012年の大統領選挙前には、モスクワで盛り上がった反政権運動の主役に。首相がナバールヌイ氏に好意を抱いているなんて、反対派からすれば、これ以上の痛快なジョークがあろうか。  膨大なツイートの情報の海から、カテゴリをつけて検索しやすくするハッシュタグ(#)を利用した偽メッセージも登場する。  「#КрымНеНаш просьба ретвит」  「КрымНеНаш」とは「クリミアは私たちのものではない」との意味で、3月のクリミア半島併合後、ユーザーたちがこのハッシュタグを使って、ツイッター上で反対運動を行ってきた。「#КрымНеНаш」をリツイートしてくれというのである。なかなか凝ったメッセージで、やはり犯人はネット技術に長けたインテリなのだろう。ソ連時代に戻るのは「悲しい」  このあたりから、偽首相のツイートは長くなっていく。  14日は、プーチン大統領がクリミア半島の保養地ヤルタにメドベージェフ首相を含めた政府要人を集め、国政問題に関する演説を行う日だった。ロシアのメディアでは半島の編入を国内外にアピールする狙いからか、数日前からこのイベントについて報道し、注目していた。  「今日のヤルタのことを重要だと思っている? 私は疑うね。いまここに座っているけど、僕自身はそう思っている。なんで?」  このメッセ-ジにはロシア語で卑猥な言葉が用いられている。  「この国の上層部には良識を認識することに問題があるのだが、ロシア人はその問題に苦しむ必要はない」  「われわれは80年代に戻ることができる。悲しいことだ。もし、クレムリンの私の同僚の目的がそうならすぐに達成されるだろう」  いずれのメッセージも、ソ連時代の雰囲気を知っている者のような口ぶり。クレムリンの同僚とはもちろんプーチン大統領のこと。クリミア併合で欧米との対立が深まって、プーチン政権は先祖返りしたような言動を繰り返している。インターネットや欧米の文化に慣れ親しんだ40代のメドベージェフ首相にとって、ソ連時代に時間の針が逆戻りすることは「悲しい」のだという。実は、このメッセージは彼の心の中を言い当てているような気がする。  「年金については浪費している。ベリャコフだけ1人反対意見を述べた。残りの者たちは言うのを恐れている」  年金は、ロシアで大きな問題となっている。ロシア政府は年金基金を積み上げているのだが、財政難のおり、基金については年金以外に活用する方法が模索されている。ベリャコフ氏とは経済発展省の副大臣で、最近、政府の姿勢をFacebook上で批判して、メドベージェフ首相が解任したばかりだった。 「みんなが長らく待ち望んでいた真実が流れる」  そして、午前11時ごろ、首相府がメドベージェフ氏のツイッターが乗っ取られたことを明かし、メッセージはすべて削除された。乗っ取りのニュースはすぐに世界中を駆け回ったのだから、偽首相は自身のPCの前でほくそ笑んでいたに違いない。  犯人のハッカーは乗っ取り中に何度か、他のユーザーが記したメッセージの内容に賛同し、リツイートしていた。  「世界中で政治家のアカウントが乗っ取られた際には、有害情報が記載され始めるのだが、ロシアだけはみんなが長らく待ち望んでいた真実が流れる」  果たして、メドベージェフ首相自身、この偽ツイートの内容をどう感じ取っただろうか? ポーター ビジネスバッグ ブランド リュック 人気 鞄 ブランド aniary slow クレドラン head porter

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